10月は日中まだまだ暑い日もあり、「きもの」は袷か単衣か悩みますよね?
わたしも悩みましたが、3年の「きもの」生活を経験する中で自分なりの基準ができて悩まなくなりました。
今回はこの基準と「きもの」選びのポイントや快適に着るコツをお伝えします。
衣替えのルールの基本と「カジュアルきもの」の衣替えのコツ
最高気温をポイントに「きもの」を選ぶ基準
10月に快適に着るコツや、あると便利な「きもの」など
袷?単衣?迷った時に便利な「きもの」
従来の衣替えのルールと違うと言われた時の対処法
袷?単衣?衣替えのルールと10月のきもの選びのポイント
今回は「カジュアルきもの」に絞って記事を書いていきます。
気軽に「きもの」を着て出かけたい方向けです。
フォーマルなお出かけや茶事には当てはまりませんのでご注意ください。
衣替えのルール
「きもの」は季節によっての種類が変わります。
10月から5月は「袷」、6月と9月は「単衣」、7月8月は「薄物・夏物」。
このように明確にルールが決められていますが、絶対に守らないとダメなものではありません。
「カジュアルきもの」好きの皆さんは、上記のルールを厳格に守っている方は少ないと感じます。
お住いの地域や、暑さ寒さの感じ方はとても差があるので、それぞれマイルールを設けて「きもの」を楽しんでいますよ。
わたしの場合はその日の最高気温で着る「きもの」を変えています。
最高気温をポイントに「きもの」を選ぶ
わたしは特に暑がりでも寒がりでもありません。
暑がり・寒がりの方は温度の設定をご自身に合うように調節してくださいね。
22度までは「袷」、23度から「単衣」、28度からは「薄物・夏物」としています。
23度超えたら「単衣」・28度超えたら「薄物・夏物」という感じです。
最高気温を基準にしながら体感で調節していきます。
10月のきもの選びののポイント
「袷」にするか「単衣」にするかは、その日の最高気温で選びますが、それ以外の選ぶポイントをご紹介します。
色味は爽やか過ぎないもの
白や水色などは夏のイメージが強く10月に着る「きもの」の色味としては爽やか過ぎる印象があります。
この場合は「帯」や小物を秋らしい濃い目の色合いにすると良いです。
「帯」や小物まで爽やかな色味にしてしまうと、出かけた時に少し違和感があるかもしれません。
単衣は洗える素材がおススメ
10月でも中旬までは暑い日が多く、昨年(2021年)の大阪では16日まで連日27度から30度の夏日でした。
汗をかくので自宅で洗濯できる、木綿やポリエステル素材がおススメです。
10月でも夏日のときのきもの選び
10月でも最高気温が30度前後の日の「きもの」選びは、「単衣」を着るか「薄物・夏物」を着るかになります。
単衣を着る場合
「単衣」を着る場合は、長襦袢や肌襦袢を「夏物」にするなど「きもの」の中に着るもので調節してください。
襦袢を「夏物」に変えるだけでも涼しさが全然違いますよ。
半衿は夏物から付け替えて「単衣」か「袷」用にしてください。
夏物・薄物を着る場合
「夏物・薄物」を着る場合は、透け感が少なく爽やか過ぎない色合いの「きもの」を選ぶと良いです。
絹ものだと、紋紗や夏紬。
洗える素材だと「阿波しじら」や、浴衣と兼用できるタイプの「木綿きもの」やセオαなどがおススメです。
この場合、帯は「単衣」用かオールシーズン使える物が良いです。
小物は「単衣」か「袷」用で、長襦袢は白色以外がおススメです。
白だと透け感が強く出てしまい夏物感が出てしまいます。
10月の暑い日にきものを快適に着るコツ
10月は暑い日が続いたと思ったら急に肌寒くなったり。
「きもの」選びやお出かけが難しいと感じるかも知れませんが、少しの工夫で快適に着るコツがあります。
肌襦袢を変える
肌襦袢は素材が同じ綿でも、「ダブルガーゼ」・「平織り」・「ちぢみ」などの種類があります。
ダブルガーゼが一番暖かく(暑い)、ちぢみが一番涼しくて、平織りは両者の中間です。
気温が高く暑い日はちぢみ、肌寒い日はダブルガーゼなど使い分けてください。
ダブルガーゼの肌襦袢は本当に暑いので、わたしは真冬の寒さ対策で着ていますよ。
長襦袢を変える
長襦袢にも夏用と単衣・袷用があります。
また、上半身だけの半襦袢や筒袖の襦袢などもあります。
長襦袢を着る場合
夏物の長襦袢に半衿は袷用に付け替えてください。
小紋などの染めの「きもの」を着る場合は、素材は絹かポリエステルがおススメです。
紬や木綿のなどの織りの「きもの」を着る場合は、素材は麻がおススメです。
筒袖の半襦袢を着る場合
筒袖の半襦袢とは、お袖に振りが無く肌襦袢のように筒状のお袖になっている半襦袢のことです。
衿があって購入時に半衿が付いている物もあれば、付いていない物もあります。
また、半衿が付いていても夏物が付いている場合がありますので、このような時は半衿を袷用に付け替えてください。
下半身は裾除けかステテコなどを履いてください。
透け感のある「きもの」に合わせる場合は、裾除けがおススメです。
半襦袢を着る場合
夏用の半襦袢を着る場合は半衿を袷用に付け替えてください。
下半身は筒袖の半襦袢と同じく、裾除けまたはステテコを。
透け感のある「きもの」には裾除けがおススメです。
単衣・袷用の半襦袢の場合は、下は夏用の裾除けかステテコがおススメです。
裾除けも袷・単衣用にしてしまうと蒸れて暑くなってしまいます。
下だけでも夏用にするとずいぶん涼しく感じますよ。
単衣の時期も袷の時期も着られる便利なきもの
衣替えのルールを気にせず着られる「きもの」があります。
それは、「木綿のきもの」です。
木綿の「きもの」は基本的に単衣に仕立てて、オールシーズン着用可能です。
ただ、木綿100%の「きもの」だと真夏は暑く、真冬は寒く感じると思います。
単衣を着るか袷を着るか悩ましい10月にピッタリです。
また、雨が多かったり汗ばむこともあるので、自宅で洗濯できるのも魅力的です。
10月なのに単衣着てるの?と言われた時の対処法
衣替えのルール上は袷なのに単衣着ていて大丈夫かな?
誰かに何か言われないかな?
こんな風に思っちゃいますよね。
でも、大丈夫ですよ。
わたしは毎年10月の下旬頃まで単衣を着ています。
単衣は裏地が付いていないので、軽くて着心地が良いので涼しくなっても着たりします。
ですが、何か言われたことはないですよ。
「きもの」にある程度詳しくないと、単衣を着ているか袷を着ているか分からないと思います。
何か言われた場合は「衣替えのルールは知っていますが、気軽なお出かけなので快適に過ごせるように単衣を着ています。」と言えば大丈夫です。
私的なお出かけなので何を着るかは個人の自由です。
気軽にお出かけを楽しんでいる方は皆さんマイルールで工夫されていますし、衣替えのルールをきちんと守りたい方もいると思います。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は「カジュアルきもの」で気軽なお出かけの場合の衣替えのポイントに付いて書いてみました。
わたし自身は単衣が袷のどちらか迷ったら「木綿のきもの」を着ることが多いです。
単衣にするか袷にするかと、中の肌襦袢や長襦袢選びを少し工夫する事で、10月でもまだ暑い日の「きもの」も快適に楽しめますよ。
フォーマルシーンやお茶会などは衣替えのルールをきちんと守った方が無難です。
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